オリーブ果実に含まれる油分を化学的処理や熱を加えること無く機械的な方法のみで搾られたオリーブオイルをバージンオリーブオイルと言いますが、そのバージンオリーブオイルの格付けで、最高品質のオイルをエキストラバージン・オリーブオイルと呼称します。

国際オリーブオイル理事会(I.O.C)では、エキストラバージン・オリーブオイルの位置付けとして、理化学的な基準と官能的な基準を設けています。これらの基準をクリアしたものだけが、エキストラバージン・オリーブオイルとして市場に出ることになります。

理化学的検査では、酸化(劣化)に関するもの、オイルを構成している脂肪酸組成、その他オイルに含まれる微量成分の含有量など多項目にわたって基準値が設定されています。官能的検査では、訓練され選出された8名以上のテースターにより香り、味覚をテストします。酸化臭、カビ臭などの欠点が無く、若葉やフルーツの香りなどの美点をチェックしますが、辛味・苦味・渋みなどはオイルの肯定的な特徴です。

日本は、I.O.Cに加盟しておりませんので、オリーブオイルの品質は日本農林規格(JAS)の基準に従うことになっています。

国際規格の理化学的検査では、オリーブオイルとしてのグレードを見ることに加え、他のオイル(エキストラバージン以下のオリーブ油やピーナツ油などの精製油)の混入も分析目的としてありますが、JAS規格の基準内容では、そこまでを調べることは不可能です。
JAS規格には、エキストラバージンという分類も無い上、その名称だけが広がっている現状において品質基準が相応しくないといえます。

イタリアでも毎年のように他のオイルを混入して検挙される事件が起こっていますし、I.O.C.加盟国でも全てが堅実な生産をしていないことも事実です。
健康にも優れているオリーブオイルですから、その品質は国際規格に沿って守られるべきです。
− 生産工程を確認し、高品質で美味しい商品を提供する −
今、その役目は私ども輸入者にあると考えています。